アントロポゾフィーの礎

 

ベルナード・リーヴァフッド 著

丹羽敏雄 訳
定価2970円(10%税込)
ISBN 978-4-903865-38-6

 

最晩年のシュタイナーが遺した未来への伝書・・・
「愛の礎石」とも呼ばれる“真言”を解く
リーヴァフッドの珠玉のような名著

二十世紀の終わりに近づき、私たちの文化の霊的基盤を巡る
ひとつの闘いの直中にいる今日、この礎石はこれまで以上に
現実的なものです。この霊的闘いにおいて、その発達のピーク
をすでに超えてしまった物質主義と、その形態において未来
をすでに指し示している、目覚めつつある霊性との対決を私
たちは体験します。(本文より)


人類の発達を巡る闘いは、人間の魂の中で演じられています。
ここに私たちはこの対決の本来の舞台を見出します。ですから
アントロポゾフィー的修練の道は、その出発点に魂の諸力の発
達を取り上げます。最初の練習のひとつは、《豊かな内なる生
活》の、すなわち自らを世界に開くことができる、きめ細かな
魂的生活の訓練です。(本文より)


生み出す父の働きの創造的言葉が、上から下へと
鳴り響き、創造された世界の素材へと濃縮されて
いきます・・・霊なる形成的宇宙諸観念は、被造物
の暗闇の中に魔法を掛けられています。それらは
人間によって、この魔法をかけられた状態から解
放されることを望んでいます・・・時間やリズム、
発達の世界において、キリストが《カルマの主》
として力を振っています・・・これら全てを、ひとつ
の大きな全体像として眼の前に据えますと、私たち
の霊的な眼差しの前に、宇宙と人間の十字架が姿
を顕わします・・・宇宙と人間の十字架の直中にあ
る、壮大な人間のイマジネーションにおいて、全て
の方向の流れが人間の心臓の中で・・・十二面体
の愛の形象である、私たちの心臓の中に置かれた
礎石の中で、出会うのです。(本文より)